eAT'14 スーパーレクチャー

『努力禁止』

 


林  雄司

林  雄司 web作家

ニフティ株式会社の林と申します。よろしくお願いします。テーマをきまってきたんですけど、努力しないことの大切さと伝えにきたんですけど。

最初に自己紹介ですけど、18年前からウェブサイトを作ってまして、トイレのサイトとか「死ぬかと思った」とか、それから2002年から「デイリーポータルZ」というサイトをつくっています。去年、目立ってうれしかったのが、ストリートビューにハトのマスクをかぶって立ってたら、写りこんだということで、いろんなとこで紹介された。

「デイリーポータルZ」とは、2002年から1日3本ふざけた記事を載せている。ニフティという会社が運営している。月間150万人くらいみていて、2000万のPVがある。アクセス数も階段の踊り場にたっている。収支は一貫して赤字という、見たことないグラフになっています。ここで聞いたことは得しないと覚えていただければと思います。どういう記事をのせているか、納豆1万回まぜるとカニみそみたいな味になるとか、スターバックスの店員のコスプレをして、スターバックスにいくとか、そういったことをしています。すっごい見られた。

知らない人の結婚式の2次会に入るとか、これは頑張ったが非常に怒られた。あと、寝てませんシールの発明とか。あと、でかい煙草の箱をつくってモノのよこにおいたが、煙草の箱がでかいなになってしまったとか。あと、ペリーがパワポつかって提案書もってきたらきっとこんな感じだろうとつくってみた。あと、カフカの「変身」をネット通販ふうに描くと、これは楽天ふうにしてえがいた。広告で「ハトが選んだ生命保険に入る」というのもやったが、ハトばっかりが目立って遡及しなかった。

あとはこれも広告だったが「コンビニ袋で海外旅行に行く」ことをやってもらった。ちゃんとなくならずにタイについて。

最近脱出ゲームが流行ってるので、力ずくで畳の下のカギをとる脱出ゲームとか、ほめられ屋敷というくす玉と鏡割りとかがいっぺんにできるイベントをして好評でした。

あと広告以外に収入を作るために、友の会という組織をつくって、月1000円もらって、グッズを送ってる。マックブック風の紙とか矢沢風のタオルとかを送っている。伸び悩んで200人ちょっと。こんなこと11年運営してわかった。

おもしろい記事に共通していること。キーワードは「3つのD」です。

一つ目は「DREAM」夢をかなえる記事です。たとえば空き地を走り回って、サッカー選手に合成、監督にもなれる。

二つ目は「Doryoku Shinai」努力しないです。空を飛びたいは、黒い紙を下において写真を撮ると浮いているようにみえる。頭がよくなりたいは、周りに細胞や脳を描くとニュートンみたいで頭がよくみえる。タイムスリップしたいは、時代遅れのサングラスでポーズをとれば40年前にタイムスリップできるとか。

3つ目は「Doyagao」ドヤ顔です。夢を、努力しないで、ドヤ顔。これが「おもしろい」の正体です。有名人になりたいは、望遠でとってモノクロで写真週刊誌っぽくみえる。テレビでたいは、テロップをつけるといい、NHKのニュースやCNNにもなる。ストール、スタバ、サングラスで望遠でとると海外セレブになれる。ワゴンにフラッシュで護送のようにみえる。実際にテレビにも出れます。日食のときに馬鹿なサングラスをもっていたら、写った。うるう秒もうつった。もてたいは、彼女がいるように見えるように写真をとるとか、逆光で簡単に後光がさしたようにみえて神々しくなりもてる。ITできなくても大丈夫。大きなARマーカーを用意して、その上に僕がたって、スマホをかざすと、マーカーからでてきたように見える。3Dプリンターなくても、白く塗ってふかんで写真をとると、ミニチュアの写真が撮れる。3Dプリンターみたいになれる。でっかいアマゾンの箱をつくってその中に人を入れるとフィギアっぽくみえる。枠と棒があれば、顔認識可能。白いひもと板があればストリートビューにもなる。クリアファイルに三角をはるとYouTubeのように見える。

キーコンセプトは努力しない。

ネットはみんな新しいもの好き。努力で解決するのはみんな知っている、新しくないし、知っているけどやりたくない。なので、新しい方法はたいてい努力しないで、水彩画にしたり、目を大きくしたり、努力しない方向に世の中進んでいる。努力しないのはコンテンツがうける近道です。努力の達成感は罠で、ハトマスクも買ったほうが楽だったし、受けた!努力しても大したものができなかった、伝わらなかった。

努力しないは、運用にもあてはまります。記事も1日3本、1年間で1000本のせている。メディアは続けないと結果がでないので、3年くらいやらないとだめ。続けるためにも努力してたら続かない。デイリーポータルって、1日3本くらいのうち、1本くらいあたればいいやと思っている。SNSで当たった記事は広まるけど、外れた記事はまったく広まらないのでなかったことになるので、気にしない。バットから角材を切り出すとは全然ダメだった。笑っている人がいると面白いと勘違いして評判がよかったりする。つまんないものでもたくさん集めるとおもしろくなることもある。ラーメンのジャケットとか。

イベントレポートの写真とかも、ぎゅうぎゅうによって写真をとる。どうしようもないときは、猫と肉の写真をだすとか。ネタがない時は平気で後追いする。失敗してものせるとか。企画の作り方、いろいろあるが一番楽な方法はしりとりで考える。カレーでの企画で、「レンガ」、「ガス」 として、「カレーガス」ってどうでしょうって提案したりします。2個前をつけるとそれっぽくなる。

最後に、3つのDで努力しないことが大事だと、努力しないで好きなことだけしていきましょうということで終わりたいと思います。ありがとうございました。